7月5日(金)2013-07-06

7月5日(金)

先日、ミリメーター笠置さんとお話した後に読んだ本が、笠置さんの話していた内容と被るところがあって興味深かった。偶然の一致か。

吉祥寺が『いま一番住みたい街』になった理由

吉祥寺が『いま一番住みたい街』になった理由 – 斉藤 徹

マーケティング畑の著者らしく、データを元にした説明は理路整然としている。
笠置さんが調べていた住みたい街のランキングやHANAKOに関するデータもある。
吉祥寺に関わるキーマンへのアプローチも興味深い。


さらにさらに、笠置さんの10+1でこんな記事も上がっていた。

東京で一番住みたい街、吉祥寺──街の魅力とジェントリフィケーションをめぐって
社会学者の新雅史さんとの吉祥寺を歩いた後の対談。
10+1は都市や建築関係のサイトで、もちろんその方面に向けての記事。

吉祥寺というのは、今の日本でもイイ意味で特殊な地域として存在していて、それがこの先どうなるのか?という興味や研究は、多くの人が対象にしているのだと思う。
ただ、エンジニアとして今まで来た経験からも、研究の対象をモデル化したりするとしても、そこには数多くの人が生きて生活しているし、そもそもその研究は自分の欲望の為にやっているのか?それとも誰の為にやっているのか?といった部分、乖離しがちだし、そうなってしまうのが人間だと思っている。ヒューマニズムっぽいけど、ある意味で保守的な考えであると言えるけど。

地域振興とかまちづくりとかがどこか胡散臭いのは「結局お金ですよね」という横槍に「うっせーな、黙ってろ」といった具合の感情的な対応が出てしまいがちな空気をうまく解決出来ないからだと思う。生きていくには確かにお金が必要で、吉祥寺で言えば他所からお金を落としに来てくれる人を常に一定数維持して行かないとならない状況が間違いなく存在しているわけなのだけど、じゃあその街の中に、地元の人のワイシャツやスーツをクリーニングすることで糧を得ている人達の暮らしのサイクルはどうなっていますか?モデル的には無視しても構わないレベルかもですね、なんていう喉に刺さった魚の骨みたいものがあったりするわけで、お金というのは恐いなぁ、なんて小学生みたいな感想でお茶を濁すことにひとまずしておく。

7月5日(金)