7月30日(火)2013-07-30

7月30日(火)

夜になってから雨。ここ最近ずっとこんな調子。夕立なのかスコールなのか、それともまた別に名前のある気象現象なのか。

池井戸潤の作品が映像化されてテレビで評判みたいだ。それの影響か本屋さんに行くと池井戸潤が目につくところに沢山並んでいる。直木賞をとった時より扱いが良い気がする。もちろん直木賞候補だった時よりも。
本が売れない時代らしいので、とにかく良い作品を一人でも多くの人に手にとって貰いたいという気持ちはよくわかる。けど、未来の乱歩賞や直木賞作家の作品の棚がそれで狭くなっちゃうのもどうかなぁ、なんて気持ちもある。インターネットと違って棚が有限で、だからこそお客さんに対しての提案をより考える必要がある本屋さんは大変だし、逆に面白いのかもなぁと思う。商売としてうまくいっていれば、というちょっと恐い前提があった上の話だけど。

かばん屋の相続 池井戸潤

 かばん屋の相続 – 池井戸潤

銀行を舞台とした短篇集。表題作は京都の老舗店の騒動をモチーフにした作品。
長編ではハッピーエンドになるような構成が多いが「芥のごとく」や「妻の元カレ」のような
非常に現実的な物語が特徴的。
元銀行員ならではの社会に対するハードな視点が突き刺さる、短編の方が冴えていると思う。