夏の天才 – SPANK HAPPY


菊地成孔のやる音楽の中では比較的安心して最初から最後までニコニコしながら手拍子できるユニット、SPANK HAPPYの再始動はそれなりにニュースだと思ったのだけど途切れ途切れの15秒バージョンを沢山アップロードしている伊勢丹公式チャンネルの再生数は随分と地味だ。

菊地成孔という人は妙に説得力のある話をする人で、そういう知性や教養と仄暗い夜の世界が入り混じったようなところに惹かれる人が多いのだと思うんだけど、伊勢丹や夏の天才だとちょっと違うのかも知れない。

個人的には最初に3人組で出てきた時の曲の方が好きなんだけど、それはきっと今ではマイノリティで、SPANK HAPPY再始動で浮かれる人たちにどうやって水を挿そうかなんて考えてたのだけど、まだ1曲だけだし、そういう状況では無いっぽい。

90年台前半の音楽で商売をすることが広くできるようになり一種供給過多になっていた日本の音楽業界では、そこまで有名にはなっていないけれど楽しい音楽が沢山生まれていて、自分にとってのSPANK HAPPAYはそういったグループの中の一つ。21世紀の退廃や病的な状態を楽しむ電子音楽のグループではないので、伊勢丹でも夏の天才でも全然バッチコイだ。

長く生きているとそういう個人の体験のズレが楽しめる。