ミリメーター笠置さんと鳥貴族でおしゃべりした

ミリメーター笠置さんと鳥貴族でおしゃべりした

ミリメーターの笠置さんと吉祥寺の鳥貴族でダラダラとおしゃべりした。
特になにかを聞こうといった準備もなく、お互い興味のあることなんかを取り留めもなく話をした。そんな中から、それなりにまとまっていそうな部分を抜き出してみた。

街を歩くという構造

笠置: 渋谷と裏原の間って、あそこ歩くじゃないですか、キャットストリートとか。ここまで行こうって言ってて、途中で疲れて判断力を失って何か買っちゃう、みたいな(笑)

寺沢: (笑)

笠置: あれはショッピングモールと同じ構造で、シネコンがあって、他の何かがあって、その間を長いモールがあって、そこを歩かせて、同じように買っちゃう。

寺沢: ああそうか。

笠置: 東京だと渋谷、原宿ぐらいの距離が必要なんだけど、郊外だともっと短くていい。

寺沢: 大型ショッピングモールを散々歩かせて、疲れたから、その辺の店で食べて、あとは車で帰ろうと。確かにそうですね。吉祥寺の中道通り、西公園にある、はらドーナッツはその理屈で言うとスゴくよく出来ていますね。

笠置: 出来てます。

寺沢: 吉祥寺駅からブラブラ歩いていって、そろそろ引き返そうかってところにドーナッツ屋があって広い公園がある。


いい具合のところにはらドーナッツがある。
 

笠置: そうですね。武蔵境は街が広がらないんですけど、何故かというと駅前にNTTの施設があったりとか、空白のところがあるんです。商店街が途切れちゃうところがあって。
吉祥寺の中道通りでいうと日銀の社宅の壁だったんですよ、昔は。何人も「あ、このへんで終わりだね」っていうのを見ているんですが、いつからかそれを越える人が出てきた。

寺沢: KASAGI(笠置さんの実家の店)まで行く人が増えた(笑)


前はこの辺で戻る人が多かった。もう少し先にKASAGIがある。
 

笠置: 西公園は大きいですよね。西公園とはらドーナッツ

寺沢: 西三条通りのNTTも前から地図見ながらここでいいのか?って顔している人を見かけますね。

笠置: NTTは街の境界が分かるかもしれませんね。

寺沢: たしかにNTTとか用事が無いと行かないところとか、分かりやすい公共施設があると、そこで商店街が終了っぽいですね。郵便局とかNTTとかですかね。

笠置: よく言われるのがクリーニング屋なんです。

寺沢: そこに住んでいる人用の施設ですね。

 

住みたい街No.1の吉祥寺のはなし

笠置: 調べてみたんですけど、オタク系のお店、まんがの森、アニメイト、Be-J、ショップ33とかもありましたけど、アニメ系のお店は1980年代に開店して、同時にアニメの街みたいになってきたんです。
それが軒並み、2003年から2006年の間に一気に閉店しているんですよ。
住みたい街No.1みたいなランキングや、HANAKOの吉祥寺特集が恒例化し、住みたい街ランキングが乱立してきて1位になりだしたのが、丁度同じ2003年くらいで。
そこで入れ替わっているんです。オタク系の店が下火になって、ナチュラルイメージみたいなのがどんどん入ってきて。
リーマンショック前で地価があがっていた時期でもあるんですけど。

寺沢: そこで来る客層が変わったんですかね。

笠置: 住みたい街ランキング古株のTokyoウォーカーでは、2002年までずっと5位くらいだったんですが。

寺沢: それまで1位だったのどこなんですか。

笠置: 二子玉川や、自由が丘とかですね。

寺沢: HANAKOも自由が丘・吉祥寺で合わせた特集とかもやってましたね。

笠置: HANAKOは今度バックナンバー全部調べに行って来ます。

寺沢: 昔のオズマガジンでも吉祥寺特集やっていた記憶があります。もしかしたらHANAKOより早いかも。恒例化してたかはわからないですけど、90年代後半にはやっていたと思います。

笠置: 雑誌が自分たちのニッチな行き場を求めて吉祥寺をとりあげていた面はあるかもですね。

寺沢: 昔の雑誌の街紹介を見るのは楽しいですよね。

笠置: 80年代のポパイなんかだと「麻布」エリアの紹介があったりします(笑) 今はもうそういう扱いが無い。

寺沢: ありましたね。

笠置: 吉祥寺もマップが広がっているんですよ。

寺沢: 前は藤村くらいで終わってたのが、五日市街道まで入るようになって、今は四軒寺の方まで丸が入るようになっていますね。HANAKOの特集は毎年まめ蔵が入るかどうかを軸に見ています。

笠置: 僕らの吉祥寺史みたいなの作りたいですね。

寺沢: いいですね。それぞれの人が見た吉祥寺というのは面白いですね。
 

笠置: はらドーナッツの店舗数を数えていて。本拠地の神戸が4~5店舗で、大阪が4店舗ぐらいなんですよ。それが吉祥寺だけで4店舗あって。

寺沢: (笑) 神戸の豆腐屋さんがどうこうってのはもうどこか行ってる感じですよね。

笠置: 消えてますよね。あの、はらドーナッツの吉祥寺への力の入れようってなんなんでしょうね。

寺沢: やっぱり、エコとかナチュラルとかそういうのですかね。あと、アイボリー系(笑)

笠置: 荒い木目の板を重ねる感じで(笑)

寺沢: それ、吉祥寺あんまり関係ないような…

笠置: 関係ないですよね。それの源流は、4ひきのねこ、とタイガーママソリウッド、あそこなんですよね。

寺沢: あー。そういう趣味の店みたいなのは、前からありますよね。それは昔からあるだけで、それが街を象徴するものかといえば…

笠置: あとは井の頭公園のイメージですかね。

寺沢: 三浦 展さんが書いていた「昼日中から、なんだかわけのわからない中年のおじさんがたくさんうろうろしている」というのが一番分かりやすいイメージだと思うんですよね。何してんだろうって人がいっぱい歩いている。

吉祥寺スタイル―楽しい街の50の秘密

吉祥寺スタイル―楽しい街の50の秘密 三浦 展 + 渡和由研究室

P.17 プロローグより、上記引用しました。


笠置: 荻窪に住んでいるフリーのデザイナーが「こいつクリエイターじゃね?」みたいな人と目が合うのが嫌なんだそうです。気配でわかるらしい。
僕は武蔵境に10年くらい住んでいて、しばらく昼間はコソコソ歩いてて。まず昼間に若い男子がいないんですよ。最近「クリエイター?」みたいな人と目が合うようになって、堂々と歩いていいのかな?と思うようになって(笑) 武蔵境もクリエイティブシティになってきた(笑)

寺沢: 吉祥寺はきっと昔からその引け目を感じないで住める。たぶん漫画家が住みやすいとかは、そういう理由があるのかもですね。
徹夜してやっと仕事が終わって食事しに外に出るとか、そういうのが漫画家だけじゃないでしょうけれど。

笠置: 寺沢さんみたいなシステムエンジニアとかプログラマーとか(笑)

寺沢: フリーランスの人はね(笑) デザイナーや編集者なんかもそうでしょうね。
でも、それじゃあ外からお客さん呼べないですよね。住んだら良い面だけど。住みたい街の上位に来るとするならば、選んでいる人がそういう人達じゃないと。平日フラフラ出来るところがいい場所なんじゃないかなって思うんですよね。
幻想とのギャップが面白いところだとは思うんだけど。

笠置: 住んでよかった街では2番目くらいですからね。そうそう住めないですしね。

寺沢: いせやが昼から営業していたのも需要があったからなんでしょうね。

笠置: 金持っている高齢者とフリーランスがいるから。

 

座るワークショップをする予定

笠置: 参加型のフィールドワークやっている中で「どう社会のフレームを外すか」をいつも考えていて「パジャマでみんなで歩く」という企画を出したらダメ出しをくらったことがあって(笑)

寺沢: コンビニの駐車場でたむろするとか(笑)

笠置: 今度、埼玉の八潮で「街に座るワークショップ」をする予定です。郊外で車で移動しかしない郊外で道端に座ろうと。

寺沢: いいですね。八潮といえば倉庫とかですものね。

笠置: あの辺の郊外の風景って、日本のどこでも見る風景なので、あれを「郊外萌え」が出来るような頭の回路にするにはどういう風にしたらいいんだろうかって思ってます。
 

 
笠置さんとは以前も吉祥寺のラブホテルを見て回ったりして、はっきり実感できる何かでは無い事柄を経験させてもらっている。それは発見や気付きだったりするのだけど、とにかくすごく楽しい。これからもよろしくお願いします。