震災や原発の事故がサッカーに与えた影響をメインとした号。
Jビレッジという東電との関係が強い施設を持っていることなどからも、サッカーメディアの側も自分たちの事としてできる範囲で取り組んだ。
Amazonでは1円から中古で出品されているので是非、読んでみてもらいたい。
福島のJビレッジにあるレストラン アルパインローズ2013-09-16
仕事で福島のJビレッジにあるレストラン事務所へ伺った。Jビレッジといえばサッカー好きな人は大抵知っているし、そうでない人でも福島の原発の近くにあるということで知っている人がいるかもしれない。ちなみに火力発電所はもっと近くにあって、今も稼働している。
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事故が起きる前は、Jビレッジの中に「アルパインローズ」というレストランがあった。
料理長はサッカー日本代表に帯同するシェフの西芳照さん。この前のコンフェデレーションズカップも、南アフリカワールドカップにも一緒に行って選手やスタッフの食事を作っている。
Jビレッジのレストランは、施設利用者だけでなく、地元の人も食べに来る場所だったそうで、レストランの窓からは芝生のグランドを一望出来たそうだ。
震災直後からの出来事は、サッカー批評の51号などに書かれている。
今「アルパインローズ」は、Jビレッジから少し離れた、車で5分くらいのところで営業してる。
そしてそれとは別で、Jビレッジでも引き続き「ハーフタイム」というレストランがランチ営業をしている。主に東電関係の人達が利用しているようだけど、一般の人も問題なく利用できる。私も作業の合間にお昼をご馳走になった。
ビッフェ形式なので盛り方がアレなのは目をつぶってもらいたい。
ちなみにJビレッジには特に何か許可などを得なくても行くことはできる。実際、自分達も特に止められたり確認されることは無かった。もちろん用事がなければ今は行っても何も無いところなんだけど「ハーフタイム」にお昼を食べに行くことはできる。
「ハーフタイム」という店の名前はグッとくる。今は休んでいるけれど、いつかハーフタイムが終わってまた再開するんだという願いが伝わってくる。
作業を終えて夜、Jビレッジから移転したアルパインローズで食事をご馳走になる。シェフのおまかせコース。西さんとは別のもう一人の腕利きシェフがびっくりするような食事を次々に出してきた。
写真が下手なので申し訳ないけれど、見た目も味もとにかく素晴らしかった。都内で食べようと思ったら着ていく服装を考えないとならんのでは無いかと思うような料理をリラックスして味わえた。言い方は少し悪いけれど、まさかこんなところで、こんなものが食べられるなんていうのが率直な感想。
おまかせで出してもらったので、同じものを作ってもらえるかは分からないけれど、アルパインローズは月曜日から木曜日の夜、営業している。常磐道の広野インターからもすぐなので、近くに行く人は是非立ち寄ってもらえればと思う。震災からの復興だとか、福島の真実だとか、色々な問題はあるけれど、実際の体験として、すごく美味しいものを食べたという事実は自分にとって重要だし、できれば他の人にも体験して良い意味で驚いてもらいたいと思う。
現実、問題山積みでとにかく大変であることは確かだと思うし、これからやっていかねばならないこと、考えなければならないこと、沢山ある。だが、それと同時に、自分が目にして食べた素晴らしい料理やその体験だって現実だ。
仕事で作業に行っただけなので、特にそのことをブログに書こうなんて思っていなかったから外の風景なんて殆ど撮らなかったんだけど、料理を目にして、これは伝えないといけないんじゃないかと思った次第。ただの食いしん坊なだけかも知れないけれど。
Jビレッジ周辺は本当に何もない。夜になれば真っ暗で人も車も殆ど通らない。アルパインローズが灯台のように光を灯している。