トーキョー自立日記を出版するトリバタケハルノブさんと話をした 2/2

トーキョー自立日記を出版するトリバタケハルノブさんと話をした 2/2
「トーキョー自立日記」を出版したトリバタケハルノブさん(通称:トリハルさん)とお話をした。
今回は「トーキョー自立日記」に出てくるキャラクターの話などを抜き出してまとめてみた。
 
>トーキョー自立日記を出版するトリバタケハルノブさんと話をした 1/2 はこちら
 

トーキョー自立日記

トーキョー自立日記 – トリバタケハルノブ

「トーキョー無職日記」の続刊。
むつみ荘101号室(第2部)を最後までを収めている。
アフターストーリーの描き下ろしや、前作「トーキョー無職日記」出版記念イベント
で配布されたコピーマンガも収録されている。


 

東京への憧れ

寺沢: 「あまちゃん」のゆいちゃんが東京に憧れているじゃないですか。「原宿には裏と表があって…」とか。トリハルさんも、ああいう感じでした?

トリハル: ああいう感じでした。東京に憧れてたというのは、三鷹=太宰治がいた街っていうのと新宿=寺山修司。あと、その頃のサブカルチャー。アングラ演劇みたいなものもあるんだと思ってたんです。もうあんまり無いじゃないですか。東京に来た時に「あ、違うんだ」と。

寺沢: 思った?

トリハル: 思いましたよ。

寺沢: その気付きって東京にずっと住んでいる人には無いですよね。わかんない。

トリハル: 幻想の東京があったような気がしますね。

あまちゃん 完全版 DVD-BOX1

あまちゃん 完全版 DVD-BOX1

この記事を書いている段階で、まだゆいちゃんは上京できていない。
果たして上京できるのか。
DVD-BOX1では、上京が決まる前の第8週までを収録。トリハルさんも視てます。


トリハル: 「ほぼ日」のビルに行った時に「ここは俺の思っていた東京だ!」って思いました。

寺沢: (笑)

トリハル: すごい綺麗なビルで、働いている人がみんなオシャレで、糸井重里いるし(笑)

寺沢: (笑)

トリハル: 糸井重里がいるだけで「ここは東京だ」と。僕からしたら(笑)

BRUTUS特別編集 合本・今日の糸井重里

BRUTUS特別編集 合本・今日の糸井重里

トリハルさんは、ほぼ日の男子あみぐるみ部に参加している。


トリハル: 憧れていた一人暮らしは高いマンションでシャワーを浴びてみたいな、岡村靖幸みたいなやつじゃなくて、昔の貧乏文士みたいなのに憧れていて。

寺沢: 「俺たちの旅」みたいな?

トリハル: そうそう。むつみ荘に引っ越してきて、夏に窓開けて座って夏目漱石全集を読んでいた時に「あ!俺、東京に来た!」ってすごい思いました。古いんですよ、僕の思ってる東京は。中村雅俊みたいな。

寺沢: それ、面白いですね。一人暮らしを始める時に誰しも何かそういうのありますよね。

トリハル: その時に、もういいなって。

寺沢: 満足した(笑)

トリハル: 満足しましたね。僕、小説を書いてみたいと思ってましたけど、書いてもダメだろうと思ってましたし、マンガ
も描きたかったけど画も下手だし。スタイルだけやってみて、出来た出来たって。

寺沢: 達成したと。

トリハル: 割りと早めにかなったな、と。

マキやイマダ君の話

トリハル: 「トーキョー自立日記」にはマキというキャラクターが出てくるじゃないですか。あれはほぼ架空のキャラクターで、モデルはいるんですけど、2,3人組み合わせて作ってて。「トーキョー無職日記」を出した時に「良い人しか出てこない」という指摘というか批判というかがあって。話を続ける時に反対意見をいう人がいるなぁって思って、そのつもりで出して「嫌なヤツ」で終わるつもりだったんですよ。彼女(ガールフレンド)が出来て終わるというのは決まっていたんですけど、彼女(ガールフレンド)は別のキャラクターを用意してあったんですけど、途中で意外とマキのキャラクターが好評だったので。

寺沢: 今までと色が違うキャラクターですよね。

トリハル: 架空のキャラクターなので、好きなように描けるというのがあるので、もう一人(ガールフレンドとして)用意していたキャラクターを出すとさらに話が長くなるなぁって思って。

寺沢: 話がこじれるというか。

トリハル: またキャラクターを説明しないとならない。本当は飲み会で嫌なこと言われて終わりの悪友みたいな存在だったんですけど、ここで繋げるかぁって思って。

寺沢: 描いていくうちにキャラクターが一人歩きするってやつですね。

トリハル: そうなんですよね。

寺沢: 読んでる方からすると路線変更したことは気づかないわけで、後から読めばわかるかもしれないけど。

トリハル: 結果的に多面性のあるキャラクターになったかなって(笑)

トリハル: マキは新潟出身という設定なんですよ。新潟の頸城村(くびきむら)出身の設定で、頸城村いうのは僕が大学の時にバイトしていた時の同僚の子の出身地で、変わった字で面白いなぁってずっと残ってて。マキは、田舎から出てきた人という設定を考えていたので、じゃあ頸城村にしようと。マキという名前は、あのへんの文化が好きなのでカルメンマキからとったんですけど、そしたら、たまたま「マキ」という新潟出身の知り合いがいたんですよ。割りと最近、その人からメールが来て。(むつみ荘101号室を)読んでいるかどうかはわからないんですけど「私、結婚することになりました」ってメールが来て。もしかして読んでて自分のことだと思ったのかなぁって。元々モデルの中にその子も入っていて。

寺沢: 何人かのうちの一人として。

トリハル: そういえばアイツ新潟出身だ、名前もマキじゃんって思って。名前で呼ばなくてずっとあだ名だったので。

寺沢: 何か無意識的なことがあるんですかね。


現在は市町村合併で上越市頸城区になっている。  大きな地図で見る

トリハル: 何ですかね。偶然ですかね。マキは新宿文化的な。

寺沢: はすに構えたような人ですね。むつみ荘101号室、後半の大事なキャラクター。

トリハル: 後半はモモタさんとマキで、試練を与えるキャラクターで。最初はぬくぬくと東京出てきて友達と楽しくやっているだけだったんで。そういう時期が良かったなぁって思って。「あまちゃん」視てると思うんですよね。最初みんなめちゃめちゃ優しいじゃないですか。そのウチ回復してくるというか。

寺沢: ちゃんと言うようになっていく。

トリハル: あまちゃん面白いですよね。

寺沢: あまちゃんの話になると思いました。(笑)

連続テレビ小説「あまちゃん」オリジナル・サウンドトラック

連続テレビ小説「あまちゃん」オリジナル・サウンドトラック

まさか21世紀も10年以上経って、大友良英さんが手がけた音楽が
レコード屋さんで大プッシュされるとは。
大友良英さんのブログによると「潮騒のメモリー」は何かの事情で
入っていない様子。トリハルさんも視てます。


トリハル: 町山智浩さんが「たまむすび」で「あまちゃん」の話をしていて、「オーケストレーション」って言ってたんですけど。いろんなキャラクターを並べて話を作るというのは、脚本書いていて楽しいだろうなぁって思って。次、描くとしたら、あんな感じですね。

寺沢: (笑)

トリハル: 色々キャラクターを描いて楽しかったんで、もうちょっと他のキャラクターも性格を分けて。4コマなのでやらなかったんですが。マンガを描く技術がそんなにないんで、時々ナレーションを入れちゃうんですけど、基本的には一人称で描いている物語なので。この前、ツイッターで言われたのですが「イマダ君はどうなったんですか?」と。

寺沢: 群像劇になりますね。

トリハル: (ハルオが)イマダ君に相談しようとして電話したんだけど出なくて、ビルに行って街の光を見ていて「イマダ君どうしているかな。電気は消えているかな。」みたいなのがあったのですが。読んでいる人はその後で(イマダ君のところに)行くのかなぁと思ったでしょうけど、結局何もないまま終わったので。あれ、描けないんですよね、一人称で書いていると。ハルオをイマダ君のところに行かせないとならないので。どうしても行く場面を作らないといけない。

寺沢: 話法として変わってしまう。

トリハル: 「その頃イマダ君は…」みたいなことは出来ないので。

寺沢: いままでやってないですね。

トリハル: 困ったんです。本当は恵比寿に行く途中で、このへんに友達の家があるんだといった感じで立ち寄るというのを考えたんですけど、何パターンか考えているうちの行かない方を描いちゃったんです。あ、描くの忘れた!と思って。本当は行ったら、郵便物がいっぱい溜まってて。

寺沢: やっぱり出てこない!

トリハル: 出てこない。引っ越しちゃったという。光と影じゃないですけど対照として、何かあったのかなぁということを。

寺沢: におわせようと。

トリハル: みんなが幸せじゃない。

寺沢: 色々と状況が変わったんだなぁと。

トリハル: ただ居なくなったことをはっきり描かなかったんで、失敗したなぁと。

寺沢: トリハルさんの思う所かは別ですが、他のキャラクターを膨らませたのを期待している人はいるんじゃないかと。

トリハル: 読み切りに10何年後を描いちゃったんですけど(笑)

寺沢: アナザーストーリーでどんだけ作るんだ?みたいなのもありますね。

トリハル: 読みたいですかね?


 
ということで新刊のお話はここまで。
出版記念イベントが、7月13日(土)に新宿8bitcafeであります。寺沢もちょっとお手伝いします。
トリハルさんに直接会って言葉をかけてくださると、きっとすごく喜んでくれると思います。

「トーキョー自立日記発売記念イベント」
場所:新宿8bitcafe http://8bitcafe.net/
日時:2013年07月13日(土) 18:30~22:30
料金:2000円(+1drink&軽食)
・購入済みの本持ってきていただければサインします。
・当日も本の販売いたします。
・会場は飲食店ですので、飲食物のお差し入れは、 ご遠慮下さいませ☆

タイムテーブル
・未定

トークゲスト
・いわきりなおと(こどもinc.) http://blog.codomo-inc.jp/

DJ
bull(FP☆L)

特報:1
トークゲストのいわきりなおと先生のご好意により、「トーキョー自立日記発売記念イベント」参加者全員に「文化財少女 まる☆プリ」プレゼントが決定しました。
http://www.city.marugame.kagawa.jp/itwinfo/i21268/

特報:2
トリバタケの取引先のご好意により送ってもらったクリアファイルを勝手にプレゼントします(数に限りがあります)。
https://twitter.com/camiyu2009/status/352325117684097024

Facebookにイベントページがありますので、Facebookをやっている方はチェックしてみてください。
https://www.facebook.com/events/350270145100047/