8月26日(水) レガシーだとか持続性だとか2015-08-26
一日中、小雨が降ったりやんだりで、この前まで熱中症に注意していたのが何だったんだろうかなんて思うくらい。
オリンピックにまつわるゴタゴタは、事情はどうであれ、そろそろ関係者はお祓いくらいした方が良いのではと思うくらいな状況だ。スポーツの祭典を前にして開催国の文化成熟度が試されているのじゃないか、なんて思うと、世界でもっともディストピア化が進んだ社会をもった国が体を張ってエンターテイメントやっているのかも知れない、なんてことを考える。
ザハが、デザインを維持して進めるべきという説明の映像をYouTubeにアップした。
およそ23分の映像。アナウンスの滑舌が悪いのとつぎはぎ編集でレベルが違うのが気にはなるけれど、頑張って見るだけの価値はある。
デザイン側からの考えと現状を踏まえた提案をしていて、説得力のあるものだな、と思った。少なくとも、見直し発表からおよそ一ヶ月で主張をまとめ、映像と音声でプレゼンテーションを作成したという事は評価して良いと思う。体面を気にしたりする大きな組織なら、このクオリティで発表なんか出来ないし、チェックするだけで何週間もかかっておかしくない。それなりの形にしてすぐに出すというのは、動画でも強調している期日が決まった仕事では重要なことだ。
2020年以降のスタジアムの存在についても言及していて、ロンドンの失敗を例にしたりして、最初から色々な想定をいれることをアピールしているのは、考えてみれば当たり前なのだけど、そういった、将来どうなっているだろうかという想像はとても大事だと思う一方で、日本社会は実はそういうのがすごく苦手なのかも知れない、なんて考える。常に現状維持、明日は今日の続きであって欲しくて、大きな変化は好まない、という傾向。
吉祥寺もいつまでも他所から来る人達でごった返して、それで経済が動くことで地域住民もそれなりに恩恵に預かれる、みたいな状況がいつまでも続いてくれた方がありがたい。色々な店が出来ては消えを繰り返し、中には長く続いたところが惜しまれつつ閉店したりが、ずっとずっと続いてくれると楽なんだけど、そうじゃなくなったらどうなるのかな?みたいなことを考えると寂しくなる。近鉄裏の再開発は、その現状の持続性を担保するために必要なのかも知れない。
いろいろと思い込みなだけかもしれないけれど。