風刺だとしても日本じゃきっと無理な「Dismaland」2015-08-21

Facebookでバンクシーがトレンドになっていて、なにがあったのだろうと思ったら、とんでもないものが登場していた。

Banksyによるテーマパーク「Dismaland」、英で1か月限定オープン

http://www.cinra.net/news/20150821-dismaland

Banksy Dismaland show revealed at Weston’s Tropicana

http://www.bbc.com/news/uk-england-bristol-33999495

覆面とはいえ世界的に有名なアーティストが何かやるんだから大変なことだよな、と思っていたら、ちょっとこれは文明社会の中でどう消化して良いのかわからないシロモノなようだ。

Youtubeを見ると言葉がわからなくても何となくわかる。
暗い所で明滅しているのは「かぼちゃの馬車が事故を起こして死んだ王女が撮影されている様子」のインスタレーション。
皮肉や風刺ばっかりな内容だろうということは理解出来る。そもそもこれ、誰もがわかるようにディズニーがベースに存在している。バンクシー曰く”family theme park unsuitable for children”とのこと。どこまで本気か分からないけれど、存在そのものを受け入れることがまず難しい。

日本社会でも問題が沢山あって、それに対する皮肉や風刺も様々ある。ただ特徴的だなと思うのは、それが比較的単純な対立構造に収斂していくことだ。反対か賛成か、YESかNOか、もしくはどちらでも無いか。
Dismalandから受ける気味の悪さ、座りの悪さは、そういった勝つか負けるかの単純な図式で争われる問題ですまないなにかを目の前に出されているような気になる。

まずディズニーな時点で、どういう立場の人でも「ヤバイ」という風に感じてしまったりするだろうな、なんて思う所がそもそも日本らしいかも知れない。