4月9日(土)くもりときどき雨2011-04-09
1日中家にいた。ときどき雨が降っていた模様。
引越してきて1週間。地震からおよそ1ヶ月たった。
地震の日は歩いて帰宅した。実際の被害は特になかったけれど、築が古い家だったので、2階にある寝室で寝る気がおきず、ずっとリビングのソファで丸まって寝ていた。深夜もNHKはずっとつけたまま。緊急地震速報で起こされることが何度もあった。足を伸ばして眠れたのは引越ししてきてからなので3週間くらいは布団で寝ていなかった。
引越し先はありがたいことに築浅でそんなに揺れない。一昨日の夜は結構揺れたけど。
昨夜は、井の頭公園に花見をしに来ていた、ミリメーターと話をした。桜を見ながら立ち話のようなもの。
人と話をすることで、自分が何を思っているのかを確認することが出来る。今話題にあがるのはもっぱら地震や原発のことだ。厳しい意見を言う人もいれば、楽観的な人もいる。気にしている事柄もそれぞれだ。何が正解で、この先どうなっていくかは神様にしかわからないけれど、それぞれの人が考えて選択していっている。
その選択をするための材料が、説明や理解が足りなかったり、デマなどで混乱する場面が増えた。また、逆にそうならない為に学ぶ場面も増えた。原発も選挙の仕組みも今回で理解が深まった人は多いのでは無いだろうか。
でもそれは嫌な言い方をすれば、知っていて当然な事柄だったかも知れない。もちろん遅くても知った方がマシだし、これから先で挽回すれば良い。だからこれからも、今知っていないといけない事柄は、まだまだ沢山あるという自覚が増えると良いと思う。現代人は知らなければならないことが沢山ありすぎて本当に大変だ。
昨夜は、斉藤和義がUstreamをしていた。それと同時刻に、HONDALADYもUstreamに出演していた。例の替え歌を演奏していた時、HONDALADYはフリースタイラーをやっていた。
井の頭線で携帯からTwitterを見ていただけなので、両方見ていないのだけど、民放を見ていなくてもACのCMがどんなかわかるくらいにTwitterは発達して、傍観者としては本当に便利になったと感じた。
昨夜、ミリメーターに告白したけれど、このCM、見たことが無い。CM中の言葉は知っている。ネットで沢山見た。
一夜経って、ネット上では例の替え歌についての賛否の賛で無い方の意見も出てきた。どういうものであれ、賛否両方があるというのは健全なことだ。ひとつにまとまるというのと、意見が同じになるというのはちょっと違うと思う。
今回のことをずっと後で思い出す時に、このエピソードは忘れないんじゃないだろうかと思う。特にそれがどういうわけじゃないけれど、なんというか不思議な気分だった。
ミリメーターとはそこそこ長い時間、桜や花見客を眺めながら話をした。主に地震にまつわる最近のことだけど、来年もまた桜を見ながら好き勝手に話ができる社会が続いていれば良いなと思うし、そうなるように努力したい。
このサイトをはじめたのは地震の前で、少しずつ色々な人と話をしたことを紹介していければと思っていた。
地震があって予定が色々と変わってしまっているけれど、今でもそのスタンスは変わらない。ただ、地震以前よりも、誰かと話をするということへの照れのようなものが無くなったような気がする。
僕は大変だったところに比べたら問題ない場所にいたし、こうして今も元気にやれていて、知り合いも皆同じくらいに無事だ。中には大変な目にあっている人もいるけれど、幸いにして今でも再会を望めば、きっと会うことも話すことも出来る。
しかし今回のことで、それはいつまでもそうでないことを切実に感じた。今話しをしておかないと、次はいつあるかわからないかも知れない。
インターネットや携帯電話の普及でコミュニケーションをとる手段は広がった。でも次を保障してくれるようになったわけではない。沢山の人が生きている社会の中で、今何が起きていて、人がどんなことをしていて、どんなことを考えているのかを知りたい。