Spotifyを使ってみて感じたこと2016-11-23
Spotifyが日本でもサービスが始まった。
無料アカウントだと広告付きで曲間にコマーシャルが入る。Youtubeのように再生が中断されることはないのであまり気にならない。ラジオを聴いている感じ。ただ日本語のアナウンスになので外国語の曲やインストゥルメンタルを聴いている時は雰囲気変わってちょっと嫌かも知れない。
使い勝手は他の類似サービスと大差はない。インターフェイスの好みはあるにせよアーティストやアルバム、プレイリストを探したり登録したりして再生する仕組み。
こんな風にブログへも埋め込める。
音楽配信について言われ始めたのは20世紀の最後の方だったな、なんて思い出したので当時を振り返りつつ今どうなっているかを書いてみる。
記憶が曖昧で時間も前後するのだけど1998~2000年くらいは世の中こんな感じだった。
- まだISDN繋ぎっぱなしサービスは始まっていなかった。光回線なんてもっと後。
1Mbpsもあれば結構な高速回線で、100Mbpsなんてそんな帯域を個人で何に使うの? - モバイル通信は主にPHSを使っていた。出先でメールのやり取りができる程度の用途。
- ストリーミングも技術してあったけど、ネットの速度も遅いし繋ぎっぱなしにすることにも抵抗があった。
- mp3が普及した経緯は全然覚えていないけどNapstarが大騒ぎになっていたのは覚えている。
無料で音楽が共有できるというので学生が大学のネットワークを使って通信料無視でやっていた。 - mp3は普及し始めたけれど、音質を考えるとwavの方がいい。でもサイズ大きくてダウンロード時間かかるよね、なんてことで色々なフォーマットが存在していた。
- DRM付きのコピー防止フォーマットが模索されていた。
- CD-ROMから楽曲データをファイルにする「リッピング」という言葉がこの頃に生まれた。
- クレジットカードを使ってネットで買い物するのにもまだ抵抗感が強かった。
1曲100円くらいの買い物をクレジットカードでするなんてことも習慣としてなかった。 - ウェブマネーの仕組みもあるにはあったけれど、あんまり普及していなかった。ネットでの買い物といえば銀行振込か代引きかコンビニの代金収納が主流だった。
- 携帯電話もまだ着メロはMIDIが主流だった。
今となってはこれで音楽配信なんてよく考えていたなと思えるくらいだ。
現在ではインターネット回線の速度も速く繋ぎっぱなしが前提になり、さらにいえばスマートフォンやノートPCなんかで屋内でも街なかでも無線通信でのネットアクセスが日常となっている。
ネットショッピングや着メロの普及で、少額コンテンツの課金やクレジットカード決済にも抵抗感が減っているし、どこのコンビニに行っても色々なウェブサービス用のプリペイドカードが棚に並んでいる。
また当時はイメージされていなかった「聴き放題」というサービスが増えていて「1曲いくら」という商売でさえ無くなっている。
当時描いたものとはきっと違った状況になっているのだろうけど、音楽を作る人と聴く人、その間に立つ組織との利害調整や思惑の行ったり来たりがあった上で現在に至っているわけで、今が必ずしも正解ではないだろうけれど、それでも随分と様相が変わったのだなと思う。