2015年の音楽

昨年もやってみて自分の中で思った以上に面白かったので味をしめて今年もよく聞いたり、良かったなあと思った音楽を紹介してみる。
趣味をひけらかすというより、自分用のメモ。
これで今の音楽業界だとかが見えるとか、そういうのは全然無い。順不同。

Awesome City Club – アウトサイダー


去年くらいから「シティ・ポップ」というキーワードが流行っていて、そのフワッとした定義はこのジャンルが生まれた20世紀からずっとずっとフワフワしていて、現在その名前でまとめられるようなミュージシャンを見ると???な気持ちになったりする。フワフワしつつ定義変わり続けてるよね?
そんなグループに混じりがちなAwesome City Clubはソウル成分強いし音やセンスは確かにそうなのかもね、なんて思ったりはする。するけどなんか違う。ジャンル分けはまぁどうでもいいんだけど。
歌詞はSNSが普及した世界でもっと人と繋がりたい、繋がろう、なんていう「男女七人…」みたいな感じもあっていわゆるシティ・ポップな時代を想起するかもなんて思ったりする。オジサン好みな一曲。

SAPPY – かけだしてく


関西のユニット。たぶんシティ・ポップじゃない。
直球ど真ん中のポップソング。ややクセのあるボーカルがまた丁度いい。こういう時代性があるのかどうかなんてこと気にしなくて、あーいいね、いいねっていう気分になるのもまた音楽の大事な役割。多幸感。

最終少女ひかさ – あーりんわっしょい


北海道のバンド。これもまた聴いてて気持ちの良い音楽。
今は音楽を始めようと思っていきなりDTMから入る若い人が昔よりすごく増えたと思うけど、そうじゃなくギターやベースをまず手にして最初にやってみて気持ちがいいと思えるような音。ド頭のギターとか鳴らしてみて最高!とか一人で楽しくなったりとか。細かいことをこねくり回すのじゃなく、初期衝動でバーン!ってやつ。

星野みちる – 坂道の途中


元AKBと元ピチカートファイブと元ナイスミュージックとヤン富田とはせはじむ。
好事家に興味もたれやすい割にメジャーとは全然関係ないような存在。冒頭からあーもう!っていう手口はマジでもうお腹いっぱいとはいえ、嫌いじゃないのでやっぱりいけちゃう蒲焼きのタレみたいな音楽。ちなみにAKBのファンからはあんまり何も言われない模様。楽曲派の人達もっと頑張れ。

ウワノソラ’67 – シェリーに首ったけ


星野みちるだけでいいじゃないかという話もあるが、それはそれ、これはこれ。
シティ・ポップも渋谷系も一周回って「そういう音楽」みたいな存在になって、夏休みにおばあちゃんの田舎にいってランニングに麦わら帽子で昆虫採集なんていう、実際にあったかどうかさえ不確かな日本の夏、くらいに戻るべき場所としてナイアガラやシュガーベイブなんかが定着してしまったのかも知れない、なんてことを考える。日本人の郷愁が70年代から80年代初頭にできているのは少し驚きだけど、でももう30年以上前なんだもの。

感覚ピエロ – 拝啓、いつかの君へ


去年から引き続きの感覚ピエロ。今年ライブに行った唯一のバンドでもある。
TSUTAYAでのレンタルから全国流通盤のリリース、47都道府県制覇のツアーともうメジャーに行く前フリとしては充分だろうと思わせる活動をした一年だったわけで、そんな状況でこういう曲を出せるのがインディーの良いところ。少し前までリア充大爆発とかオッパイとか歌ってたバンドが正義がどうのって言ってる。元々エモーショナルな音を出すバンドなので、こういうのもあって全然良い。今までいまいちピンとこなかったD.Bもアルバムになってすごく良いことに気づいたし。

SEKAI NO OWARI – Dragon Night


大メジャー。
去年の紅白で歌った曲でサビの部分は有名というかバカにされてたというかなんだけど、英詩で歌うと特にそこまでなんてことは無い。歌ってること分かんないけどこういう良い調子な洋楽あるよね、みたいな感じ。ということはやっぱり良いじゃないか。ということで自称楽曲派な人はアイドルだけじゃなくて色んな分野で偏見持たないで音楽聞いて紹介するようになるといいな、なんて思ったりはする。少しはアフェリエイトクリックしますから。
セカオワのYoutubeはコメント欄が大抵荒れてて、それは音楽と全然関係ないんだけど、それも含めてセカオワというグループが音楽をやっている環境なんだなって思うと、そんな中で頑張るってのはそれだけでもう才能なんじゃないかなって思えたりはする。

TOWA TEI – LUV PANDEMIC


大御所。
参加アーティストが20代から60代まで全世代が並ぶという、存在そのものが世代の接着剤になっていることが分かる一曲。今はもう時代の先端がどこにあるかよく分からなくなったりしてるけど、まぁきっとこういうのが2015年の音楽だったんだろうな、なんて後から聴いて思うのかもしれない。

Omar Souleyman – Bahdeni Nami


シリアのレジェンド、らしい。Four Tetプロデュース。
今年は聴き放題の音楽サービスが日本で本格的に広まった年で、世界中の音楽聴き放題!とか思うけど、結局検索しないと見つからないなんてことを考えると言語や文字が異なる文化圏の音楽にはアクセスしにくいということに気付かされた。Omar Souleymanはまだ打てるのでApple Musicで聴いたりした。関連楽曲なんかでそっち方面掘れるかな?と思ったりもしたけど無かった。iPhoneでアラビア文字を入力する方法から知らないし。もちろんアラビア文字の読み書きは出来ない。
独特の音色と乾いた歌声、一本調子が延々続くんだけど聴き飽きない不思議な音楽はもっと沢山知りたいんだけど、楽曲派の人達になんとかしてもらえないものだろうか。

tofubeats – 朝が来るまで終わる事のないダンスを


Apple MusicのCMに出てた人。もちろんApple Musicでレコメンされまくってた。
現時点で日本の若手ミュージシャン代表の一角で、その影響力に無頓着だからこそできる飄々とした活動は、大物になるんだろうな、なって欲しいな、と思わせるものがある。
この曲はクラブのダンス規制なんかに絡めて紹介されることもあるけれど、音楽の刹那的な愉しさや時間が過ぎていってしまう寂しさをうまく表現している。そもそも日本語の文法として正しくないんだけど、それでも伝わるってことは文法ってなんだろうね?みたいな方角から文学に切り込むなんてこともできるわけで、そういうきっと無自覚な行動からこぼれ落ちてくる魅力がずっとずっとあるのは本当に頼もしい。
どうか2016年も面白い年にしてください。