2023年の音楽2023-12-31

10年目。
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今年は全然聴かなかった気がする。理由は色々あるけど、そんな気分じゃなかったというのが多いとなると、それはそれでどうなんだろうと思う。
知り合いに誘われて久しぶりにライブハウスに行ったら客入れでDJしてるはずの知り合いがノリノリでカラオケやってて唖然として帰ってしまった。PAにもあとで文句言われたらしい。そんな感じの一年だった。

Kroi – Hyper


Balmy Lifeの人たちがアニソンやってた。もう伝統芸になりつつあるミクスチャーロックそのもの。今アニメは結構な商売になる領域で、その分いろんなフックアップをやっているんだろうけど、90年代のタイアップブームとは違った感触がある。これでアニソンでも良いんだ、みたいな。

Ado – オールナイトレディオ


ラジオイベントの曲。シティポップみたいなことも出来るんですね、というかシティポップこそ歌える人がやってた分野なイメージあるので、今までそういうのがなかったことが今風なのかも知れないと思った。ソウルフルなヴォーカルなんて紹介で出てこなかった人なんだなあという感想。

tofubeats – メロディ feat.蒔田彩珠 & 髙石あかり


メジャーデビュー10周年というtofubeats。10年ですか、すげえな、という感想。特に本人が音楽番組に出てパフォーマンスするようなタイプじゃないけどテレビドラマのクレジットなどで目にすることも少なくない。これもNHKのよるドラの曲。ずっと音楽で食えていける人でいてください。

宇佐蔵べにと宵待 – 夜明け前


宵待はtofubeatsと同じ神戸の人たち。ジャケットも神戸のイラストレーター伊東ユウスケ。伊東くんだ!って思ったら宵待で驚いた。

Nagakumo – 日曜前夜


フリッパーズ・ギターみたいな曲をやるということで界隈で有名になったバンド。この曲も端々にそんなテイストがあるけれど、それは90年代リバイバルなのか?先祖返りなのか?という話。グッドミュージックには変わりないし、そういう蓄積があった上での味わいであるなら、シティポップをAdoが歌うように素晴らしいことだ。

Cornelius – QUANTUM GHOSTS


生きて音楽を続けられてよかったCornelius。META FIVEが残念なことになったけれど、あのグループを踏まえた現在だと思うと、砂原良徳の影響があるのかなあなんて考える。フリッパーズ・ギターが電気グルーヴに影響うけてるなんて。もとから内省的な面があったけれど色々を通過した上での音だと思うと一音一音がありがたい。

Penguin Cafe – In Re Budd


たぶん一番聴いた。アコースティックミニマル。父親のPenguin Cafe Orchestra時代に言われた「家具の音楽」としての機能が発揮されていて、外は猛暑で外出することを考えるだけでクラクラするのを和らげてくれた。映像は知らないで見るとMAN WITH A MISSIONのペンギン版みたいだ。ライブは被り物をしないことが殆ど。

Sababa 5 – Eilat 22


イスラエルのバンド。中近東の音楽を掘っていて見つけた。過去に日本人とコラボしたこともある。情勢がこんなことになってしまい誰も彼もイスラエルだってことで、と考えてしまうのを踏みとどまるには解像度が間に合わないことも多い。彼らの音楽はトラディショナルな音楽とファンクの融合で、どこか懐かしいなんて言葉が似合うもので、これでイスラエルを分かった気にならないまでも、音楽そのものは聴いて感想が言える。

CHO CO PA – 15 Eunomia


細野晴臣の孫のバンド。という触れ込みだけど高橋幸宏みたいな印象的なドラムから入る曲。ミクスチャーロックが伝統芸みたいになった今は、こういう楽器演奏の楽しさに溢れた音楽が成立できるようになったのかもなあなんて思う。

world’s end girlfriend – Ave Maria (short edit)


日本の宝なおっかないアーティスト。サブスク全盛期にCD3枚組LPは4枚組なんてフィジカルだけでアルバムを出した。2022年には映画館で真っ暗闇の中でアルバムをかけるイベントをやった。サブスクはこれだけしかない。6分でshort editというのがポイント。サブスク向きじゃないのは分かるけど、そういう話じゃないだろうというのも分かる。存在が本当に怖い。

2024年はもっと音楽を聴こうという気分になれるといいなあ。